ブックタイトル株式会社京都銀行 ディスクロージャー誌 2018
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株式会社京都銀行 ディスクロージャー誌 2018
事業の概況経営環境と業績●金融経済環境当連結会計年度のわが国経済は、低金利・低インフレの適温経済を背景に海外経済の回復とともに輸出が好調に推移したほか、個人消費にも持ち直しの動きが加わり、緩やかに拡大する展開となりました。この間、企業部門では生産活動が堅調で業績が好調に推移し、設備投資も伸長いたしました。一方、個人消費は根強い節約志向を残しつつも、雇用・所得環境の改善で耐久消費財の買い替えが進んだほか、好調なインバウンド消費が全体を底上げしました。こうした回復の動きが持続する半面、年明け以降は米国金融市場の混乱を発端に一転して円高・株安が進行したほか、原材料価格の上昇や人手不足の深刻化、さらには米国での保護主義の高まりなどの懸念材料を抱える中で、期を終えることとなりました。●営業の経過および成果このような環境のもと、当行グループは、第6次中期経営計画「Timely&Speedy」(平成29年度~31年度)に基づき、メインテーマの「コンサルティング機能の発揮~つなげる~」のもと諸施策を推進した結果、当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりとなりました。(経営成績)連結経常収益は、資金運用収益や役務取引等収益が増加したものの、その他業務収益等の減少により、前連結会計年度比1億74百万円減少し、1,102億32百万円となりました。一方、連結経常費用は、資金調達費用やその他業務費用等の増加により、前連結会計年度比7億9百万円増加し、833億1百万円となりました。この結果、連結経常利益は、前連結会計年度比8億83百万円減少し、269億31百万円となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は、退職給付制度の変更に伴う特別利益の計上により、前連結会計年度比7億22百万円増加し、193億23百万円となりました。(主要勘定)主要勘定については、預金は、個人・法人預金ともに堅調に増加しましたことから、前連結会計年度末比2,366億円増加し、6兆8,789億円となりました。一方、譲渡性預金は、前連結会計年度末比49億円減少し、9,201億円となりました。この結果、預金および譲渡性預金の合計は、前連結会計年度末比2,317億円増加し、7兆7,991億円となりました。貸出金は、個人・法人向けともに積極的な対応に努めました結果、前連結会計年度末比2,875億円増加し、5兆2,662億円となりました。有価証券は、市場動向を注視しつつ、適切な運用に努めました結果、前連結会計年度末比2,122億円増加し、3兆773億円となりました。なお、このうち時価会計に伴う評価差額(含み益)は、前連結会計年度末比2,202億円増加し、7,521億円となっております。また、総資産は、前連結会計年度末比5,791億円増加し、9兆4,785億円となり、株主資本は、利益剰余金等が増加したことにより、前連結会計年度末比180億円増加し、4,107億円となりました。●配当方針配当方針につきましては、株主の皆さまへ持続的成長による、より一層の利益還元を実施するため、次のとおりとしております。安定配当を基本としつつ、当期純利益に対する配当性向25%を目安といたします。●対処すべき課題金融機関を取り巻く環境は、少子高齢化・人口減少に伴う構造変化が進む中、AI(人工知能)やロボットを活用したビジネスプロセスの再構築が広がるなど、大きな転換点を迎えております。また、金融緩和政策による利回り低下の長期化や異業種からの参入とも相まって、預金や貸出金を中心とした伝統的な銀行ビジネスにとっては厳しい状況が続き、今後も続くものと思われます。しかし、その一方で個人のお客さまの資産形成に関するご相談やデジタル化技術を活用した新しい銀行サービスを求められる機会、企業のお客さまの販路拡大・海外進出に資するサポートあるいは事業承継・M&Aなどに関する情報提供を求められる機会が着実に増えております。こうした状況を踏まえて、昨年4月にスタートしました中期経営計画では、「コンサルティング機能の発揮」をメインテーマに据えて、お客さまの多様なニーズを起点にしたビジネスの強化を幅広く進め、お客さまが必要とされるサービスを速やかに提供してまいります。また、業務プロセス全般をお客さま目線で見直し、店舗を「1人でも多く、1分でも長く、お客さまとお話しするための拠点へ」変革する諸施策を進めております。同時に、働き方改革を引き続き推進し、働きがいやモチベーションを高め、行員一人ひとりの能力開発やスキルアップを通じた生産性向上に取り組んでまいります。こうした取り組みとともに、京都銀行グループ各社との連携のもと総合金融サービスをご提供することで、「お客さまの期待に応える京都銀行」として揺るぎない経営基盤を構築し、厳しい環境の中にあっても、地域とともに歩み、地域とともに発展してまいります。60