銀行カードローンの支払いに遅れるとどうなる?信用情報への影響やリスクを解説

銀行カードローンの支払いに遅れると、遅延損害金が発生し、支払うべき金額が増加します。さらに、カードローンの利用が停止され、最終的に強制解約や法的手続きが行われる可能性もあるため、早急な対応が求められます。
支払いが難しい場合は、早めに借入先の銀行へ連絡し、支払いが滞った理由や今後の見通しなどを正直に伝えましょう。
この記事では、銀行カードローンの支払いに遅れるリスクや、遅れたあとの流れ、滞納・延滞を防ぐための工夫などを詳しく解説します。
- 銀行カードローンの支払いに遅れた場合、返済期日の翌日から遅延損害金が発生する
- 信用情報機関に延滞履歴が記録されると、今後のローン審査やクレジットカード発行が難しくなる
- 支払いに遅れないためには、自動引き落とし設定や返済期日の通知設定を行うなどの工夫が必要
目次
OPEN銀行カードローンの支払いに遅れるとどうなる?4つのリスク
銀行カードローンの支払いに遅れると、次の4つのリスクが生じます。
カードローンの利用が停止され、新規借入ができなくなる
銀行カードローンの返済が遅れると、銀行はカードローンの利用を一時的に停止します。新たな借り入れは行えず、返済のみできる状態となります。利用が停止されると急な出費に対応できなくなるため、不便さを感じるかもしれません。
遅延損害金が発生し、支払い負担が増える
銀行カードローンの返済が遅れると、通常の利息に加えて「遅延損害金」が発生します。遅延損害金とは、返済が遅れた際に発生するお金のことです。遅延損害金は、延滞期間中の借入金額に対して高い利率が適用されるため、支払総額が当初の予定よりも増加します。
遅延損害金は契約書に定められた遅延損害金利率が適用されます。遅延損害金の利率は金融機関や契約内容によって異なりますが、カードローンの場合は年14.0%〜年20.0%が一般的です。この利率は返済期日の翌日から返済する日まで適用され続けるため、遅延期間が長引くほど遅延損害金が増え、負担が大きくなるでしょう。
信用情報に悪影響が出る
支払いの遅れが一定期間続くと、銀行は信用情報機関に「支払遅延(延滞)」として報告し、信用情報として登録されます。信用情報とは、クレジットやローンの契約・利用状況などに関する情報のことで、客観的な取引事実を記録した個人情報のことです。
記録された情報は他の金融機関とも共有されるため、将来的なローン審査やクレジットカードの発行に悪影響を及ぼすことがあります。
特に、住宅ローンやマイカーローン(自動車ローン)などの利用を検討している場合、信用力の低下により、審査に通らない可能性が高まるでしょう。
強制解約や法的手続きが行われる可能性がある
銀行カードローンの支払遅延が長期間続くと、強制解約となることがあります。さらに、その後も支払いが行われなければ、最終的に法的手続きが取られることになるでしょう。
法的手続きが取られると、一括返済を求められたり、給与や財産が差し押さえられたりするリスクが生じます。
京都銀行カードローン<ダイレクト>の支払いに遅れたらどうなる?
たとえば、京都銀行カードローン<ダイレクト>の返済期日に口座の残高不足だった場合は、以下の対応となります。
A.口座の残高不足のため、お借入中のローンの引き落としができなかった場合は、速やかに返済用普通預金口座に不足額をご入金ください。
約定返済日(休日の場合は翌営業日)に入金が間に合わなかった場合は、延滞された日数分の遅延損害金が合わせて引き落としされます。
ご不明点は、お取引店へお問い合わせください。
引用: 京都銀行「よくあるご質問」
京都銀行カードローン<ダイレクト>の場合、遅延損害金は返済すべき元本金額に対して年14.5%(年365日の日割り計算)の割合で計算した金額が発生します。
銀行カードローンの支払いに遅れた場合、遅延損害金はいくらになる?
銀行カードローンの支払いに遅れた場合の遅延損害金は、次の計算式で求められます。
たとえば、未払い金額が10万円、利率が年14.5%で、支払いが30日遅れた場合の遅延損害金は1,191円です。延滞日数が長くなると、その分遅延損害金が増加し、支払いの負担が増えることになります。
※シミュレーション結果はあくまでも簡易的な試算であり、お取引状況により実際のご返済金額やご返済期間と異なる場合があります。
銀行カードローンの支払いに遅れたあとの流れ
銀行カードローンの支払いに遅れると、次のように段階的な措置が取られます。金融機関によって日数などが異なる場合があるため、参考としてご覧ください。

1. 遅延損害金の発生【遅延後1日〜】
銀行カードローンの返済期日を過ぎると、契約時に定められた利率に基づき遅延損害金が発生します。遅延損害金は日割りで計算され、延滞日数に応じて増加するため、早急に対応することが重要です。
2.銀行からの督促連絡【遅延後1日〜】
銀行から電話やメール、SMSなどで「返済が確認できませんでした」といった通知が送られ、状況確認や支払いを促す連絡があります。この段階では、支払い忘れの可能性も考慮されるため、大きなペナルティとはならないことが多いです。迅速に対応すれば、これまでどおりカードローンを利用し続けることができるでしょう。
一方、連絡を無視して延滞が続くと、郵便で催促状が送られたり、督促の電話が頻繁にかかってきたりするため、注意が必要です。
3. カードローンの利用停止【遅延後数日〜】
カードローンの支払いに遅れた状態が続くと、カードローンの利用が停止され、新規での借り入れができなくなります。利用停止までの期間は銀行により異なりますが、返済期日の翌日から数日以内に停止されることもあります。
利用停止されると未払いの借入金をすべて返済するまで利用できなくなりますが、支払いが完了すると再び利用可能になることが一般的です。
4.信用情報に延滞履歴が記録される【遅延後2ヵ月程度】
銀行カードローンの支払いが、返済期日から61日以上、または2ヵ月以上遅れた場合、その事実が信用情報機関に「異動情報」として記録されます。
延滞解消後も契約期間中および契約終了日(完済されていない場合は完済日)から5年間は信用情報機関に履歴が残るため、この期間中は新たなローン契約やクレジットカードの発行などの金融商品の利用が難しくなるでしょう。
5.強制解約・法的手続きの開始【遅延後数ヵ月〜】
指定された期限までに支払いが行われない場合、銀行から法的措置を取る可能性があるとの警告を受けることがあります。この段階でも支払いを行わないと、カードローンは強制解約となります。最終的には法的手続きに移行し、給与や財産が差し押さえられることになるでしょう。
こうした事態を避けるためにも、早めに銀行へ相談し、適切な対応を取ることが重要です。
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銀行カードローンの支払いに遅れそうなときは、金融機関へ早めに相談しよう
返済が厳しいと感じた場合は、放置せず、まずは借入先の金融機関に相談することが大切です。返済が難しくなった理由や今後の見通しなどを正直に伝えましょう。金融機関によって対応は異なりますが、一時的な返済猶予やその月の返済額の減額など、柔軟に対応してくれる場合もあります。
京都銀行カードローン<ダイレクト>なら、フリーダイヤルでの相談も可能です。資金繰りが難しくなった場合や疑問点がある場合は、早めに相談し、アドバイスを受けてみましょう。
銀行カードローンの支払いを滞納・延滞しないための工夫
銀行カードローンの支払いに遅れることは、さまざまなリスクを伴うため、日ごろから遅延を防ぐ工夫をすることが重要です。ここでは、銀行カードローンの滞納・延滞を防ぐポイントを紹介します。
- 自動引き落としを活用する
- 返済期日をリマインダーに設定する
- 明確な返済計画を立てる
- 支出を見直し、無駄な出費を削減する
- 緊急資金を確保する
- 追加借入の際には返済計画を見直す
- 金利の低いカードローンへ借り換えをする
自動引き落としを活用する
返済期日に毎回手動で支払うよりも、口座からの自動引き落としにしておくと、支払い忘れを防ぎやすくなります。
自動引き落としに設定した場合は、引き落とし先の口座に必要な金額を確実に入金しておくことも重要です。引き落とし口座は給与が振り込まれる口座と異なる場合でも、毎月の入金を習慣づけることで、返済の準備がスムーズになります。
給料日に返済額を引き落とし口座に振り込まれるよう設定しておくと、返済遅延のリスクを減らせます。さらに、引き落とし口座を「返済専用口座」とすることで、他の出費と混同することがなくなり、返済金額の不足を防ぎやすくなるでしょう。
返済期日をリマインダーに設定する
返済期日に支払いを忘れないために、スマホのカレンダーアプリやリマインダー機能を活用し、返済期日が近づいた際に通知される設定をしておきましょう。
返済期日だけでなく、1週間前や前日にも通知される設定をすれば、事前に返済金額を準備したり、口座の残高を確認したりする時間を確保しやすくなります。
明確な返済計画を立てる
カードローンは、利用前に借入金額と毎月の返済額を確認し、自身の収入と支出に合った返済スケジュールを立てることが重要です。毎月の返済額や期日を把握しておくことで、支払い遅延のリスクを減らせます。
また、各金融機関の公式WEBサイトなどには、毎月の返済額や利息額を試算できる返済シミュレーションツールが提供されています。これらを活用して、無理のない返済計画を立てましょう。
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支出を見直し、無駄な出費を削減する
銀行カードローンの返済に遅れないためには、毎月の支出を把握し、返済の妨げとなる無駄な出費を見直すことも重要です。返済に必要な金額を確保したうえで、生活費の余剰分を計算し、無理のない返済計画を立てましょう。
まず、住居費、食費、光熱費などの生活必需品にかかる費用を把握し、その他の支出に優先順位をつけることがポイントです。
もし返済が遅れそうな場合は、生活必需品以外の支出を一時的に削減することも必要です。たとえば、クレジットカードの利用やサブスクリプションサービスの見直し、旅行や外食などの支出を抑えることで、返済をスムーズに進められる可能性があります。
緊急資金を確保する
予期せぬ出費や収入の減少により、返済用の資金が不足することも考えられます。このような事態に備えるためには、緊急用のお金を用意しておくことが大切です。
たとえば、数万円程度の「緊急資金」を確保して、万が一のときだけ使用するようにしておけば、急な出費にも対応できるようになります。病気や事故で出費が増えたり、収入が減少したりした場合でも、計画的な返済が続けやすくなるでしょう。
追加借入の際には返済計画を見直す
銀行カードローンは、借入限度額の範囲内で繰り返し借り入れができるため、予期せぬ出費が発生した際に追加で借り入れをすることも考えられます。
しかし、追加で借り入れをすると、毎月の返済額や利息額が変わるため、返済シミュレーションを再度行い、返済計画を見直すことが重要です。毎月の返済額や利息額、完済予定日を再度確認したうえで計画的に借り入れをすることで、無理なく返済を続けられるでしょう。
金利の低いカードローンへ借り換えをする
金利の低いローンに借り換えることは、銀行カードローンの返済遅延を防ぐ効果的な対策のひとつです。借り換えによって支払利息の総額が減少し、返済負担を軽減できる場合があります。その結果、貯蓄や生活費に余裕が生まれ、返済が遅れるリスクも減らせるでしょう。
ただし、借り換えを行う際は、新しい金融機関で審査を受ける必要があります。現在の収入や信用情報によっては、審査に通らない場合もあることも認識しておきましょう。
金利年14.5%!借り換えを検討するなら京都銀行カードローン<ダイレクト>
京都銀行カードローン<ダイレクト>は、24時間365日申込みが可能です。仮審査の申込時は京都銀行の口座がなくても問題ありません。キャッシュカードをお持ちの方であれば、契約完了後すぐに借り入れができます。
※別途、正式審査のお申込みまでに普通預金口座のご開設が必要となります。
契約後は、京都銀行のキャッシュカードで京都銀行ATMやコンビニATMで借り入れが可能です。また、京銀アプリでも借り入れができます。
※お申込みは、京都府、大阪府、滋賀県、兵庫県、奈良県、愛知県にお住まいの方が対象です。
申込方法は次のとおりです。

京都銀行カードローン<ダイレクト>の借入利率は年1.9%〜年14.5%です。一般的にキャッシングの借入利率の上限は年18.0%前後ですが、京都銀行は借入利率の上限が年14.5%のため、比較的低いといえます。
返済は返済用預金口座から自動引き落とされるため、返済忘れを防ぎやすいでしょう。
※「お借り入れ5秒診断」は借り入れを検討する際の目安であり、実際の申込時の審査結果と異なる場合があります。
※シミュレーション結果はあくまでも簡易的な試算であり、お取引状況により実際のご返済金額やご返済期間と異なる場合があります。(ご返済金額は借入残高に応じて決まるため、ご返済が進み借入残高が少なくなると、毎月のご返済金額は少なくなります。)
カードローンの支払い遅れに関するよくある質問
Q.銀行カードローンの支払いに遅れるとどうなりますか?
A.
銀行カードローンの支払いに遅れると、まず遅延損害金が発生します。その後、一定期間以上の遅延が続くと、銀行から信用情報機関に報告され、延滞した事実が記録されます。この記録は、将来的なローン審査やクレジットカード発行に影響を与えるため注意が必要です。
詳しくは「銀行カードローンの支払いに遅れたあとの流れ」をご覧ください。
Q.銀行カードローンの支払いに1日遅れると、信用情報に記録されますか?
A.
支払いが1日遅れた場合、すぐに信用情報機関に記録されることはありません。一般的に、2ヵ月以上の延滞があると信用情報機関に報告されます。ただし、1日遅れた場合でも遅延損害金が発生し、支払総額が増加するため、遅延に気付いた時点で早急に対応することが重要です。
Q.銀行カードローンの延滞を放置するとどうなりますか?
A.
延滞を放置すると遅延損害金が増え、最終的にはカードローンが強制解約となったり、法的手続きが行われたりする可能性があります。また、延滞した履歴は信用情報として記録されるため、新たなローン契約やクレジットカードの発行が難しくなるでしょう。
Q.カードローンの遅延・延滞とは?
A.
カードローンの遅延・延滞とは、返済期日までに返済が行われないことを指します。
Q.カードローンの数日の延滞なら問題ありませんか?
A.
短期間の遅延でも遅延損害金が発生し、信用情報に影響を与える可能性があります。早急に返済を行うか、銀行に相談してみましょう。
ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者) 他
飯田 道子
カードローンの支払いが遅れた場合、遅延損害金がかかる他、契約が強制解約されてしまう可能性があります。返済が遅れそうなときは事前に担当者に申し出ることが大切です。その際には今後の返済計画を相談し、支払いが遅れないように対策をとることが必要です。