NISAには節税効果がある?シミュレーション例やiDeCoとの違いも紹介

更新日:2026/03/20
NISAには節税効果がある?シミュレーション例やiDeCoとの違いも紹介

NISAとは運用で得られた利益(運用益)に税金がかからない制度のことです。NISAを活用すれば、通常の投資にかかる20.315%の税金が非課税となり、節税効果を得られます。

本記事では、NISAでどれくらい節税できるかや、NISAの節税効果を高めるポイントを解説します。同じく節税効果を得ながら資産形成できるiDeCoとの違いや、令和7年税制改正によって変わったポイントもあわせて解説します。

この記事で分かること
  • NISAでは、本来運用益に課税される20.315%の税金を節税できる
  • つみたて投資枠を活用する場合は、長期投資するほど節税効果が期待できる
  • 節税効果が期待できる制度であるiDeCoも、あわせて検討するとよい
監修者
金子賢司(かねこけんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)
金子賢司

NISAとiDeCoは併用可能です。老後の資産形成ならiDeCo、多目的に活用したいならNISAがおすすめです。令和7年度税制改正でiDeCoの拠出限度額や加入年齢が拡大され、より活用しやすくなりました。

目次

OPEN

NISAで節税できる仕組み

NISAとは、運用で得られた利益に税金がかからない制度のことです。

NISAで節税できるのは、「得た利益に対する税金」です。NISAを利用しない通常の投資では、得た利益に対して20.315%の税金がかかります。

たとえば、通常の投資で1万円の利益が出た場合は約2,000円の税金がかかりますが、NISAを活用して運用すれば、その約2,000円を節税できます。

NISAで節税できる仕組み

あわせて読みたい

NISAとは?メリット・デメリットや口座開設の方法を初心者にもわかりやすく解説

新NISAになって変わったこと

NISAは、2024年1月から新しい制度が始まりました。新NISAでは、特徴の異なる投資枠「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を運用できます。旧NISAから新NISAになって大きく変わった点は、次のとおりです。

  • 非課税保有期間が無期限化された
  • 年間投資枠・非課税保有限度額が拡充された

その他の新旧NISAの相違点は、次の表のとおりです。

旧NISAと新NISAの違い

NISAではどれくらい節税できるのか

ここでは、つみたて投資枠を活用した場合に、いくら節税できるかシミュレーションをした結果を紹介します。

毎月5,000円を積み立てたケース

毎月5,000円を利回り(年率)3%で20年間積立投資した場合、約8.9万円の節税効果が期待できます

NISAを
利用した場合
NISAを
利用しなかった場合
元本 1,200,000円 1,200,000円
運用収益 440,000円 440,000円
税金 0円 89,386円
税金差引後の
運用資産額
1,640,000円 1,550,614円

※あくまでもシミュレーションの結果であり、実際の運用成果は異なります。

NISAを利用しなかった場合、運用収益の44万円に対して20.315%の税金がかかるため、89,386円が税金として差し引かれます。一方、NISAを活用すれば、89,386円を引かれずに受け取ることが可能です。

あわせて読みたい

つみたて投資枠での運用は毎月5,000円でも意味はある!始めるメリットやポイント

毎月1万円を積み立てたケース

毎月1万円を利回り(年率)3%で20年間積立投資した場合、約17.9万円の節税効果が期待できます

NISAを
利用した場合
NISAを
利用しなかった場合
元本 2,400,000円 2,400,000円
運用収益 880,000円 880,000円
税金 0円 178,772円
税金差引後の
運用資産額
3,280,000円 3,101,228円

※あくまでもシミュレーションの結果であり、実際の運用成果は異なります。

NISAを利用しなかった場合、運用収益88万円に対して20.315%の税金がかかるため、178,772円が税金として差し引かれます。一方、NISAを活用すれば、178,772円を引かれずに受け取ることが可能です。

NISAで節税効果を高めるポイント

次のポイントを押さえれば、より大きな節税効果が期待できます。

  • つみたて投資枠は長期で行う
  • 成長の可能性が高い商品に投資する

つみたて投資枠は長期で行う

NISAのなかでもつみたて投資枠を活用する場合は、長期間積み立てることを想定して始めるとよいでしょう。

長期間投資を続けるほど、より大きな複利効果を期待できます。たとえ毎月5,000円、1万円のように高額ではなくても、10年、20年の積立を継続すれば、運用収益を増やせる可能性があるのです。

通常の投資では、運用収益が大きくなるほどかかる税金も大きくなりますが、NISAなら運用収益が大きくなるほど、節税効果が期待できます

あわせて読みたい

つみたて投資枠を運用した10年後はどうなる?毎月の積立金額別のシミュレーション結果を紹介

成長の可能性が高い商品に投資する

NISAで節税効果を高めるには、成長の可能性が高い商品に投資することがおすすめです。

NISAでは、2つの投資枠(つみたて投資枠・成長投資枠)によって選べる金融商品が異なり、NISAを始める金融機関によっても選べる銘柄は異なります。

特に初めて投資に挑戦する方の場合、多くの銘柄のなかから成長の可能性が高い商品を選ぶのは困難でしょう。そのようなときは、金融機関などで相談しながら始めることがおすすめです。

監修者
金子賢司(かねこけんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)
金子賢司

投資におけるリスクとリターンは表裏一体の関係にあります。多くの利益が狙える商品は、大きく元本割れする可能性がある点に注意が必要です。

節税効果がある「iDeCo」とは

節税効果がある「iDeCo」とは

「iDeCo」とは個人型確定拠出年金のことで、公的年金にプラスして受け取れる私的年金制度を指します。iDeCoでは、ご自身で拠出した掛金をご自身で運用し、年金としての資産を形成する仕組みです。運用した資産は、原則60歳以降に受け取れます。

iDeCoで節税できるのは、所得税と住民税です。掛金の全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となるため、所得税・住民税のそれぞれが軽減されます

拠出できる掛金額は、毎月5,000円から1,000円単位で設定可能ですが、国民年金の加入区分によって拠出限度額(毎月の掛金の上限金額)が異なります。

従来は、原則65歳未満であることが加入要件でした。令和7年度税制改正によりiDeCoの加入可能年齢も拡大され、一定の要件を満たす場合は70歳未満まで掛金を拠出できる制度へと見直されました。これにより、より長い期間にわたり老後資産形成に取り組むことが可能になります。

iDeCoとNISAの違い

iDeCoとNISAは、加入年齢や運用可能商品などそれぞれの項目で違いがあります。

なかでも大きな違いは、資産を引き出せるタイミングと税制メリットといえます。どちらから始めるか迷っている場合は、この2点に注目するとよいでしょう。

いつでも引き出せるNISAと違い、iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、iDeCoは必然的に老後に向けた資産形成手段です。また、iDeCoは運用益が非課税になるだけでなく、拠出時の掛金・受取時の年金または一時金も控除対象になります。

iDeCoではどれくらい節税できるのか

35歳で年収450万円の方が、毎月1万円拠出した場合、1年間で約2.2万円を節税できます。さらに、65歳までの30年間拠出を続けると、約66.3万円の節税が可能です。 

1年の税制優遇額 30年の税制優遇額
所得税減税額
(1)
10,122円 303,660円
住民税減税額
(2)
12,000円 360,000円
税制優遇額
(1+2)
22,122円 663,660円

※あくまでもシミュレーションの結果であり、実際の運用成果は異なります。

あわせて読みたい

NISAとiDeCoの違いをわかりやすく解説!自分に向いている資産形成の方法の探し方

令和7年度税制改正で変わった点とメリット

令和7年度税制改正では、確定拠出年金(企業型DC・iDeCo)の拠出限度額が見直されています。

会社員など第2号被保険者は、企業型DCとiDeCoの合算上限が月額6.2万円に統一され、自営業者など第1号被保険者は、iDeCoと国民年金基金の合算上限が6.8万円から7.5万円に引き上げられます。

これによって、従来よりも老後資金を多く積み上げられることに加え、企業年金の有無による格差も縮小されやすくなります。

NISAとiDeCoはどちらがおすすめ?

NISAとiDeCoのどちらがおすすめかは、人によって異なります。また、NISAとiDeCoは併用できるため、必ずしもどちらかに絞る必要はありません。

それぞれの特徴を把握し、ご自身にあったほうから始めるとよいでしょう。もちろん、NISAとiDeCoを同時に始めるのもおすすめです。

NISAがおすすめな人

NISAは、特に次の方に向いている制度です。

  • 投資初心者の方
  • 老後資金以外の目的で運用したい方
  • 個別銘柄に投資したい方

NISAは、毎月100円や1,000円などの少額から投資を始められます。まずは少ない金額で投資を始めたいなら、iDeCoよりもNISAが向いているでしょう。

また、好きなタイミングで資金を引き出せるNISAなら、住宅購入や教育費など老後資金以外の目的でも運用できます。iDeCoはあくまで老後のための私的年金制度であるため、60歳を迎える前のライフイベントには対応できません。

iDeCoでは選べない株式などの個別銘柄に投資したい方も、NISAを選ぶとよいでしょう。

iDeCoがおすすめな人

iDeCoは、特に次の方に向いている制度です。

  • 節税効果を重視したい方
  • 老後資金のために資産形成したい方

iDeCoでは、拠出した掛金が全額所得控除になり、所得税と住民税の節税効果があります。この節税効果は、NISAにはない大きな特徴です。より節税効果を得ながら資産を形成したい方には、iDeCoがおすすめです。

また、国民年金のみに加入している方や、将来の年金額に不安がある方は、私的年金制度であるiDeCoを活用するとよいでしょう。

なお、iDeCoは原則60歳まで引き出せなくても問題がないかを確認してスタートしましょう。たとえば、30歳の方が子どもの大学進学費用に向けて資産形成したいと考えてiDeCoを始めたとしても、必要なタイミングで資産を引き出せないことに注意が必要です。

京都銀行では、ご自身が将来どのくらい年金を受け取れるのかを試算できるシミュレーションツールをご用意しております。「ねんきん定期便」を撮影し、簡単な入力を行うだけで試算可能なため、ぜひご活用ください。

京都銀行の「撮るだけねんきん試算」はこちら

NISAで利益を得たら確定申告や年末調整は必要?

NISAは、利益が出ても確定申告・年末調整ともに不要です。ただし、次の場合は確定申告が必要になる可能性があります。

  • 非課税投資枠を超えて課税口座で購入した
  • 旧NISAの非課税保有期間終了後に課税口座に移した など

あわせて読みたい

つみたて投資枠(旧つみたてNISA)は原則確定申告が不要!必要な例や年末調整も解説

NISAの始め方

NISAは、銀行や証券会社の窓口、またはWEBサイトで始められます。申込みの際には、マイナンバーカードまたはマイナンバーがわかる書類+本人確認書類が必要です。

NISAの始め方

あわせて読みたい

つみたて投資枠(旧つみたてNISA)の始め方をわかりやすく解説!口座開設の流れや必要書類

NISAで節税したい方は京都銀行へ

京都銀行では、窓口はもちろん「京銀アプリ」でもNISAを始められます。「NISAの仕組みがわからない」「どのような商品を購入すべきかがわからない」といった方は、ぜひ京都銀行の窓口でご相談ください。

平日お忙しい方は、「土・日ご相談プラザ」「土曜ご相談プラザ」をご活用ください。

選べる2つの開設方法

NISAの節税効果に関するよくある質問

Q.NISAで節税できるのはなぜですか?

A.

NISAでは、利益を得たときにかかる税金(20.315%)が非課税になるため、通常の投資に比べると節税できます。

たとえば1万円の利益が出た場合、通常の投資では約2,000円の税金が引かれますが、NISAで運用すれば約2,000円を節税でき、1万円をそのまま受け取れます。

Q.NISAにはどれくらいの節税効果がありますか?

A.

NISAでは、運用によって得られた利益にかかる税金が非課税のため、通常の投資にかかる20.315%の税金分が節税となります。長期的に投資を続けるほど、より大きな節税効果を期待できます。

NISAの節税効果のシミュレーションをした「NISAではどれくらい節税できるのか」もあわせてご確認ください。

Q.NISAには所得控除はありますか?

A.

NISAには、所得控除はありません。

NISAで節税できるのは、投資で得られた利益に対する20.315%の税金分です。

Q.NISAとiDeCoどちらのほうが節税できますか?

A.

NISAとiDeCo、どちらがより節税できるかを断言することは困難です。

NISAとiDeCoでは、節税対象が大きく異なり、投資/拠出金額、選択する投資商品、積立期間、iDeCoの場合は年収などの条件によっても節税額は異なります。

監修者
金子賢司(かねこけんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)
金子賢司

NISAとiDeCoは併用できます。一般的に、資産運用の目的が老後の資産形成であればiDeCo、さまざまな目的で活用したいときはNISAがおすすめです。運用の目的に応じて、上手に使い分けてください。