キャッシングの返済方法は何がある?遅延のリスクや返済のコツも解説

キャッシングの返済方法は、おもに「口座引き落とし」「ATM」「銀行振込」の3つがあり、返済方式としては「リボ払い」と「一括払い」を選べます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを把握し、自分に適した返済方法・返済方式を選ぶことが大切です。
また、キャッシングを利用すると借りた金額以外に手数料が発生します。キャッシングの返済方法や手数料の仕組みを理解したうえで、無理のない範囲で計画的に利用しましょう。
- キャッシングを利用した場合、借りたお金に利息を含めた金額を返済する必要がある
- 返済方式が「リボ払い」の場合でも、任意のタイミングで繰り上げ返済や一括返済を行える
- キャッシングの返済に遅れないためには、無理のない返済計画を立てることが重要
目次
OPENキャッシングとは:お金の借り入れができるサービスの総称

キャッシングとは、クレジットカードやカードローンを利用してお金を借り入れるサービスのことです。キャッシングにはおもに「クレジットカードのキャッシング機能」と「カードローン」の2種類がありますが、一般的には前者が広く認識されています。
クレジットカードのキャッシング機能は、クレジットカードを利用して現金を借り入れるサービスです。新規入会時や入会後に申込みをすることで、キャッシング枠を付帯できます。
一方、カードローンは銀行や消費者金融などが提供する個人向けの融資サービスです。お金を借りることに特化しており、借入可能額の範囲内で借り入れができることが特徴です。
なお、この記事では「クレジットカードのキャッシング機能」と「カードローン」の2つの返済方法について解説しています。
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キャッシングの返済方法はおもに3種類
ここでは、キャッシングの返済方法を紹介します。利用するキャッシングの種類によって返済方法はさまざまですが、一般的には次の3種類があります。

口座引き落とし
口座引き落としは、毎月の返済期日に、事前に登録した銀行口座から自動で返済金額が引き落とされる方法です。自分で入金する必要がないため、口座の残高不足にさえ注意していれば、返済を忘れる心配がありません。
口座引き落としのメリット
- 自分で入金する必要がないため返済忘れを防ぎやすい
口座引き落としのデメリット
- 口座残高不足の場合に返済遅れのリスクがある
ATM
提携している金融機関やコンビニのATMから現金を入金して返済する方法です。返済期日までに入金する必要はありますが、利用者が自分のタイミングで返済できます。返済金額をその都度調整できることも特徴です。
ATMのメリット
- 返済するタイミングを自分で決められる
- 返済金額を調整しやすい
ATMのデメリット
- ATM利用手数料がかかる場合がある
- 利用時間がATMの営業時間に依存する
銀行振込
指定された口座へ返済額を振り込む方法です。金融機関のWEBサイトやアプリからの振り込みに対応している場合は、24時間どこからでも返済が可能です。
銀行振込のメリット
- いつでもどこでも対応可能(インターネットバンキングを利用した場合)
銀行振込のデメリット
- 振込手数料が発生する場合がある
キャッシングの返済方式
返済方式とは、毎月の返済額がどのように決まるかの仕組みを示したものです。返済額や支払いのタイミング、期間などを決めるルールであり、おもに次の2つがあります。
一括払い:利用した金額を翌月に一括で支払う方法
一括払いは、利用した金額を翌月に一括で支払う方法です。まとまった資金を用意する必要がありますが、一度の返済で借入残高が0になるため、返済管理がしやすいことが大きなメリットです。また、返済期間が短いため利息を抑えられ、結果的に支払総額が少なくなることが多いです。
一括払いのメリット
- 利息と支払総額を最小限に抑えられる
- 借り入れがすぐに解消されるため、返済負担を軽減できる
一括払いのデメリット
- まとまった資金が必要
- 現金が不足する可能性がある
リボ払い:あらかじめ設定した金額を支払う方法

リボ払いは、利用回数や利用金額にかかわらず、あらかじめ設定した金額を毎月支払う方法です。利用金額がいくらであっても毎月の支払金額が一定のため、支出の管理がしやすいことが特徴です。
ただし注意点として、リボ払いには手数料(利息)が必ず発生します。毎月の支払金額は一定でも、その金額に手数料が含まれるため、支払総額が大きくなる場合があります。
リボ払いのメリット
- 毎月の支払金額が一定で計画が立てやすい
- 生活費への影響を抑えやすい
リボ払いのデメリット
- 利息が増えやすく、支払総額が大きくなりやすい
- 借入残高が減りにくく、返済が長期化する場合がある
繰り上げ返済で借入残高の一部を返済することも可能
繰り上げ返済は、リボ払いの約定返済(毎月の返済)とは別に、任意のタイミングで自由に金額を決めて返済する方法です。金融機関によっては「任意返済」や「臨時返済」と呼ばれることもあります。
たとえば、ボーナスなどの臨時収入があったときや、経済的に余裕があるときに繰り上げ返済を行うと、約定返済のみ行うより早く借入残高を減らすことが可能です。一括返済が難しい場合でも、少しずつ繰り上げ返済をすることで早期返済を目指せます。
キャッシング利用時にかかる手数料の種類
キャッシングを利用すると、借りた金額以外に手数料がかかります。これらの手数料は利用者の負担額を増加させるため、事前に理解しておくことが重要です。
利息
キャッシングの返済では、「元金(借りたお金)」と、元金に上乗せされる「利息」をあわせた金額を返済します。利息は、厳密には手数料ではなく、借り入れの対価として金融機関に支払う金銭です。
利息は次の計算式で求められます。

利息の金額は、借入金額、金利(年利)、利用日数の3つの要素によって決まります。借り入れした翌日から発生するため、できるだけ早めに返済することで利息を抑えることができます。金利は金融機関ごとに設定されているため、契約前に確認しておきましょう。
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ATM利用手数料
金融機関やコンビニATMなど提携先のATMを利用してお金を引き出す際や返済を行う際、ATM利用手数料がかかることがあります。手数料は利用金額や時間帯、休日によって異なりますが、110円〜220円であることが一般的です。
頻繁にATMを利用するとAMT利用手数料が積み重なり、返済負担が増加する可能性があります。ATM利用手数料をかけないためには、まとめて返済をして利用回数を減らしたり、手数料のかからない口座引き落としを選択したりすることが有効です。提携ATMであれば無料で利用できる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
振込手数料
振込手数料は、キャッシングの返済を銀行振込で行う際に発生する費用です。返済先が同じ銀行の場合は振込手数料が無料になることもありますが、他行への振り込みでは200円〜800円程度の振込手数料がかかる場合があります。
なかには、一部の銀行からの振り込みを手数料無料としている金融機関もあります。振り込みをする前に振込手数料が無料になる条件を確認しておきましょう。
海外キャッシングの返済方法
海外キャッシングとは、クレジットカードを使って、海外のATMから現地通貨を引き出すサービスです。海外キャッシングを利用すれば、現地で現金を両替する必要がありません。
海外キャッシングの返済方法は、借り入れた全額に利息を加えた金額を、次回の引き落とし日にまとめて支払う方法が一般的です。クレジットカードのショッピング利用分と一緒に、登録済みの銀行口座から、引き落とし日に自動で引き落とされます。
海外キャッシングの返済時の注意点
海外キャッシングでは、国内でのキャッシングと同様に、借り入れたその日から返済完了日までの利息が日割りで計算されます。利息は、クレジットカード会社が適用する換算日の為替レートで日本円に換算された利用金額に基づいて計算される仕組みです。
また、利用時にはATM利用手数料や為替手数料(事務手数料)が発生します。ATM利用手数料は海外のATMでキャッシングを利用する際に発生する手数料です。ATMの運営会社によって設定され、1回の引き出しごとに100円〜200円程度かかる場合があります。
為替手数料(事務手数料)は、引き出した現地通貨を日本円に換算する際に発生する手数料です。
キャッシングの返済に遅れたらどうなる?
キャッシングの返済に遅れると、次の2つのリスクが生じます。
金銭的な負担が増えるだけでなく、将来的な金融取引にも支障が出る可能性があるため注意が必要です。
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遅延損害金が発生する
返済期限を過ぎると、通常の利息とは別に「遅延損害金」が発生します。遅延損害金とは、返済が遅れた際に追加で支払う必要があるお金のことです。
遅延損害金の利率は、一般的に年14%〜年20%程度に設定されており、返済期限を過ぎた翌日から返済完了日までの日数分が加算される仕組みです。遅延が長引くほど遅延損害金が増え、支払総額が大きくなります。
返済を長期間放置すると、金融機関が法的措置を取る場合もあるため、返済に遅れた場合はできるだけ早めに対処することが重要です。
信用情報に遅延の記録が残る
キャッシングの返済が遅れると、その事実が信用情報機関に記録されます。信用情報とは、クレジットや各種ローンの契約状況や利用履歴などに関する、客観的な取引事実を記録した個人情報です。

信用情報は、各金融機関が加盟する信用情報機関によって管理されています。キャッシングの返済が遅延した場合、その都度信用情報に不利な履歴として記録されるため、将来的にクレジットカードの申込みやローン契約の審査に影響を及ぼす可能性があります。
たとえば、今後クレジットカードを新たに発行したい場合や、住宅ローン、マイカーローン(自動車ローン)などを利用したい場合、審査に通りにくくなるかもしれません。
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キャッシングを確実に返済するためのポイント
キャッシングの返済に遅れるとさまざまなリスクが生じるため、確実に返済することが重要です。そのためには、次の3つを心がけましょう。
無理のない返済計画を立てる
キャッシングを利用する前に、自身の収入と支出を確認し、無理のない返済計画を立てることが重要です。
カードローンやクレジットカードのキャッシングを提供する金融機関のWEBサイトには、返済シミュレーションが用意されていることがあります。返済シミュレーションを利用すれば、利息や返済期間を事前に把握できます。事前に返済スケジュールを立てておくことで、計画的に利用できるでしょう。
自動引き落としを利用して返済忘れを防ぐ
キャッシングの返済を忘れると、遅延損害金が発生し、信用情報に影響を及ぼす可能性があります。これを防ぐためには、返済方法を「自動引き落とし」に設定することが効果的です。
毎月の返済期日に返済額が登録口座から自動で引き落とされれば、自身で返済手続きする必要がなく、返済忘れを防げます。ただし、引き落とし日に口座残高不足にならないよう、事前に口座の残高を確認する習慣をつけることも重要です。
余裕があるときに一括返済や繰り上げ返済をする
キャッシングでは、借入残高とそれに対する利息をすべてを返済する「一括返済」や、毎月の返済に追加で返済する「繰り上げ返済」を行うことが可能です。

キャッシングの利息は日割りで計算されるため、返済期間を短縮すれば支払総額を大幅に減らすことができます。たとえば、ボーナスや臨時収入があった際には、繰り上げ返済を検討するとよいでしょう。
一括返済では、借入全額と利息を一度に返済するため、利息負担を最小限に抑えることが可能です。繰り上げ返済では毎月の返済に追加で返済し、元金を減らすことで以降の利息を軽減できます。
ただし、繰り上げ返済を行った場合でも、毎月の約定返済は必要です。約定返済も考慮しつつ、無理のない範囲で繰り上げ返済を行うことを心がけましょう。
借り入れを検討するなら京都銀行カードローン<ダイレクト>が便利
京都銀行カードローン<ダイレクト>は、京都銀行が提供する入会金・年会費無料のカードローンです。24時間365日申込みが可能で、京都銀行の口座がなくても仮審査の申込みができます。
※別途、正式審査のお申込みまでに普通預金口座のご開設が必要となります。
※お申込みは、京都府、大阪府、滋賀県、兵庫県、奈良県、愛知県にお住まいの方が対象です。
借入利率は年1.9%〜年14.5%
京都銀行カードローン<ダイレクト>の借入利率は年1.9%〜年14.5%で、借入可能額によって異なります。

※2025年1月1日時点
一般的なキャッシングの借入利率の上限は年18.0%前後ですが、京都銀行の借入利率上限は年14.5%のため比較的低いといえます。また、実際に適用される借入利率は借入可能額によって異なります。たとえば、借入限度額が10万円の場合の借入利率は年14.5%です。
口座からの自動引き落としで返済忘れを防げる
京都銀行では、毎月5日(銀行休業日の場合は翌営業日)を約定返済日として、返済用普通預金口座から自動的に引き落とされます。毎月自身で返済手続きを行う必要がないため、返済を忘れてしまう心配がありません。
毎月の返済額は2,000円から。繰り上げ返済も可能
毎月の返済額は当月約定返済日の前日時点における借入残高に応じて決まり、京都銀行では最低で2,000円からの返済が可能です。
※借入残高が2千円以上、10万円以下の場合の返済額です。
また、毎月の約定返済以外に追加で返済したい場合は、京都銀行ATMや「京銀アプリ」を利用して希望の金額を返済する「繰り上げ返済(任意返済)」が可能です。
返済シミュレーションで返済計画を立てよう
カードローンを利用する前には、返済シミュレーションで返済計画を立てることが大切です。「カードローンご返済シミュレーション」では、 利息額、毎月の返済額、支払総額、返済期間の目安がわかるため、返済の見通しを立てられます。
※シミュレーション結果はあくまでも簡易的な試算であり、お取引状況により実際のご返済金額やご返済期間と異なる場合がございます。(ご返済金額は借入残高に応じて決まるため、ご返済が進み借入残高が少なくなると、毎月のご返済金額は少なくなります。)
特に、初めてカードローンを利用する方は、元金と利息の支払いがイメージするためにも、返済シミュレーションを行っておきましょう。
返済額や返済期間をチェックシミュレーションはこちらキャッシングの返済方法に関するよくある質問
Q.キャッシングの返済方法には何がありますか?
A.
Q.キャッシングは早く返したほうがいいですか?
A.
キャッシングの利息は日割りで計算されるため、早期返済するほど支払う利息を抑えられます。余裕がある場合は、毎月の約定返済に加えて、追加で返済する「繰り上げ返済」を行うことで、借入期間を短縮し、利息の負担を軽減できます。
Q.海外キャッシングの返済方法を教えてください。
A.
海外キャッシングの返済方法は、口座引き落としが一般的です。クレジットカードの返済期日に、ショッピング利用分とあわせて、あらかじめ設定した銀行口座から引き落とされます。金融機関によっては、ATMや口座振込などで返済することも可能です。
Q.キャッシングの一括返済はATMでできますか?
A.
一部の金融機関では、キャッシング利用分をATMで一括返済することが可能です。ただし、一括返済を行う日によって返済金額が変わるため、返済前に金融機関へ問い合わせて正確な返済金額を確認する必要があります。
ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者) 他
飯田 道子
キャッシングは返済が遅れてしまうと遅延損害金が発生したり、信用情報に記録が残ったりしてしまうことがあります。利用するときは返済計画を立て、無理なく返済できるようにしましょう。確実に返済期日に返済できるよう口座引き落としで返済する、余裕資金があるときには繰り上げ返済をするなどの方法を組み合わせて返済するとよいでしょう。