投資信託の解約方法|タイミングや入金日、デメリット・注意点も解説
「投資信託をやめたいけれど、どうやって解約すればいいかわからない」「解約するとどうなるの?」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
投資信託の解約は、保有している商品を換金して現金として受け取る手続きです。この記事では、投資信託の解約の基本的な仕組みから具体的な手順、解約を検討するタイミング、注意点まで、投資初心者の方にもわかりやすく解説します。
- 投資信託の解約の仕組みと具体的な手順
- 解約を検討するタイミングと判断のポイント
- 解約前に知っておきたいデメリット・注意点
目次
OPEN投資信託の解約とは
投資信託の解約とは、保有している投資信託を換金して現金化する手続きです。全部を解約することも、一部のみを解約することもでき、解約した分だけが現金として受け取れます。
ここで注意したいのは、「積立投資の停止(毎月の買い付けをやめる手続き)」や「証券口座そのものを閉鎖する手続き」とは別物である点です。
解約手続きは、口座を開設している銀行や証券会社で申し込みを行います。
解約と買取の違い
投資信託を換金する方法には、制度上「解約」と「買取」の2種類があります。
- 解約:投資信託の一部または全部を解約して、運用会社から払い戻しを受ける
- 買取:販売会社(銀行・証券会社など)が投資信託を買い取り、対価を投資家に支払う
なお、平成21年度の税制改正以降、公募株式投資信託の換金時に生じた利益は、換金方法を問わず譲渡所得として扱われます。これにより、換金の仕組みには違いこそあるものの、解約も買取も受取金額の税制上の取り扱いに違いはありません(※2026年2月時点)。
また、個人投資家の場合は「解約のみ選択可能」としている金融機関も多くなっています。
解約と売却
投資信託の解約は「売却」と表現されることもあります。金融機関によって「解約」「売却」のどちらを使うかは異なりますが、いずれも保有する投資信託を換金して現金化する行為を指します。
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投資信託はいつでも解約できる?
投資信託は原則、いつでも解約可能です。ただし、一部のファンドには運用を安定化させるためなどの理由で、購入後一定期間は換金できない「クローズド期間」が設定されているものもあります。この期間中は解約の申し込みができないため、購入前に目論見書で確認しておくことが大切です。
また、海外市場が休場の日など、解約の申し込みを受け付けていない日もあります。詳しくは販売会社(銀行・証券会社など)や運用会社のWEBサイトで確認しましょう。
投資信託を解約する手順
解約手続きは、証券口座や投資信託口座を開設している金融機関の店舗窓口のほか、WEBサイトやアプリからも行えるのが一般的です。
WEBやアプリから手続きする場合は特別用意するものはありませんが、店舗で手続きする際は印鑑や本人確認書類が求められることがあるため、事前に確認しておきましょう。
次では、金融機関のWEBサイト(マイページ)から解約する一般的な流れを紹介します。
1. 金融機関のマイページにログインする
利用している金融機関のマイページへログインし、保有している商品の一覧画面を開きます。ログイン時には暗証番号(パスワード)の入力が必要になるため、事前に確認しておくとスムーズです。
2. 解約する商品を選び「解約(売却)」を選択する
保有商品の一覧から、換金したい商品を選びます。複数の商品を解約したい場合でも、1商品ずつ手続きを進めます。
3. 解約方法を選択する
一部のみを解約する場合は「一部解約(一部売却)」を、すべてを解約する場合は「全部解約(全額売却)」を選びます。一部解約の際は、換金する金額または口数を入力します。
4. 解約内容を確認して注文を確定する
入力した内容に間違いがないか確認し、問題なければ注文を確定します。これで解約の申し込み手続きは完了です。
その後、約定日から数営業日後に、指定された口座へ解約金が振り込まれます。原則として、証券会社で手続きした場合は証券口座への入金となるため、銀行口座へ移したい場合は別途出金手続きが必要です。
投資信託を解約した後の入金日はいつ?
投資信託の解約を申し込むと、約定日(取引が成立する日)の解約価額で取引が確定し、その数営業日後に解約金が入金されます。一般的には、解約申し込みから4〜8営業日程度が目安ですが、ファンドによって異なります。
換金申込受付日から実際の入金日までの具体的な日数は、各ファンドの目論見書で確認可能です。
投資信託の解約を検討するタイミング
投資信託の解約は、一時的な感情や相場の動きに流されず、あらかじめ立てた投資計画に沿って冷静に判断することが重要です。解約を検討するタイミングには、おもに次のような場合が挙げられます。
- 目標金額に到達したとき
- まとまったお金が必要になったとき
- ポートフォリオを見直すとき
目標金額に到達したとき
「利益が500万円に達した」「資産総額が1,000万円を超えた」など、投資開始時に設定していた目標金額を達成したときは、解約を考えるひとつのタイミングです。
ただし、目標金額に到達したからといって必ずしも解約しなければいけないわけではありません。生活に余裕があり、近い将来に大きな出費の予定がなければ、そのまま運用を継続する選択肢もあります。
投資信託は時間をかけて育てる商品のため、保有期間が長いほど利益を伸ばせる可能性が高まります。
まとまったお金が必要になったとき
教育費や住宅購入の頭金、医療費といった大きな支出を控えているときも、解約を検討するタイミングです。投資信託は必要な金額だけを部分的に解約することもできるため、全額を解約せず一部だけを換金する方法も選べます。
必要な分を現金化しながら、残った資産は引き続き運用することで、将来に向けた資産づくりを続けられます。
ポートフォリオを見直すとき
金融商品への投資では、ご自身のリスク許容度や資産状況の変化に応じて、定期的にポートフォリオを見直すことが大切です。運用を続けるなかで、「最初に決めた資産配分からずれてきた」「他の資産とのバランスを整えたい」と感じるタイミングが出てくることもあるでしょう。
そうした場合には、ポートフォリオ全体を点検したうえで、資産配分を調整する手段のひとつとして解約を検討する考え方があります。
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金子賢司
解約で利益が出た場合の税金は、特定口座(源泉徴収あり)なら自動で差し引かれます。口座の種類がわからない方は、金融機関に確認しておきましょう。
投資信託を解約するデメリット・注意点
解約を進める前に、次のデメリットや注意点も確認しておきましょう。
- 解約から入金されるまでに数日かかる
- 解約する商品によっては信託財産留保額がかかる
- 積立を停止するには別途手続きが必要
- 利益が出た場合は税金がかかる
- 確定申告が必要になる場合がある
解約から入金されるまでに数日かかる
投資信託は、解約の申し込みからすぐに現金を手にできるわけではありません。現金を引き出せるようになるまでの期間はファンドごとに異なり、申し込みから1週間以上かかる場合もあります。
海外市場の休場日などが重なると、さらに入金が遅れることもあるため、ライフイベントなどで確実に資金が必要なときは、余裕を持って解約手続きを行いましょう。
解約する商品によっては信託財産留保額がかかる
一部のファンドでは、解約時に「信託財産留保額」がかかるものもあります。信託財産留保額とは、償還日以外のタイミングで換金する際に投資家が負担する費用です。該当する場合、基準価額から信託財産留保額を差し引いた金額が解約価額として計算されます。
信託財産留保額は目論見書に明記されているため、事前に確認しておくと安心です。
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積立を停止するには別途手続きが必要
投資信託の自動積立を設定している場合、積み立てをストップするには別途手続きが必要です。保有している投資信託をすべて解約しても、積立設定を停止しない限り毎月の買い付けは自動で続いてしまうため注意しましょう。
設定の変更や停止は、金融機関のアプリやマイページから行えることが多いです。
利益が出た場合は税金がかかる
投資信託を解約して利益(譲渡益)が発生した場合、税金が課されます。これは、すべての資産を解約したときだけでなく、資産の一部だけを解約した場合も同じです。
たとえば、100万円で買った投資信託が解約時に120万円になっていた場合、差額の20万円が課税対象となります。税率は、所得税・復興特別所得税・住民税をあわせて20.315%です。
ただし、解約時の価格が購入時を下回って損失が出ている場合、税金はかかりません。課税の対象となるのは、あくまで利益部分のみです。また、NISA口座やiDeCo口座で保有している投資信託は、運用益が全額非課税となります。
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確定申告が必要になる場合がある
上場株式や投資信託等への投資で利益(譲渡益や配当など)を得た場合、税金が課されます。しかし、損失が出たときは、その損失を利益と相殺することで、納税額を抑えることが可能です。これを「損益通算」と呼びます。
口座が特定口座(源泉徴収なし)や一般口座の場合、損益通算するには確定申告が必要です。
給与所得者で、投資信託の譲渡益を含めた所得が年間20万円以下であれば、原則として申告は不要です。ただし、損益通算や繰越控除を利用する場合は、口座の種類や状況によって確定申告が必要となることがあります。
なお、NISA口座で保有している投資信託は運用益が非課税のため、確定申告は不要です。また、iDeCo口座で運用している投資信託も、運用期間中の運用益には課税されないため、確定申告は不要です。
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投資信託に関する相談は京都銀行へ
投資信託を含む資産運用について、わからないことやご不安な点がある方は、ぜひ京都銀行にご相談ください。京都銀行の各店舗では、資産運用に関するご相談を承っております。平日お忙しい方は、「土・日ご相談プラザ」「土曜ご相談プラザ」をご活用ください。
投資信託の解約に関するよくある質問
Q.投資信託を解約したらどうなりますか?
A.
投資信託を解約すると、保有している投資信託が換金され、解約金を現金として受け取れます。全部を解約することも、金額や口数を指定して一部のみ解約することも可能です。
Q.投資信託を解約したら、どの価額で換金されますか?
A.
投資信託を解約すると、約定日の基準価額をもとに解約価額が決まります。約定日とは、解約が正式に成立する日のことです。ファンドによっては信託財産留保額が設定されている場合があり、その場合は約定日の基準価額から信託財産留保額を差し引いた価額が解約価額となります。
Q.投資信託を解約できない場合があるのはなぜですか?
A.
投資信託を解約できない理由のひとつとして、購入後一定期間は解約できない「クローズド期間」が設けられている場合があります。たとえばクローズド期間が6ヵ月のファンドでは、購入から6ヵ月間は解約できません。
また、iDeCo(個人型確定拠出年金)で運用している投資信託は、これまでに積み立ててきた資産の一部を売却してほかの商品に買い替える「スイッチング」はできますが、原則として60歳になるまで現金として受け取りできない制度となっています。
そのほか、海外市場の休業日などにより申し込みを受け付けていない日がある場合もあります。
Q.投資信託を解約する際に必要なものは何ですか?
A.
金融機関のWEBサイトやアプリから手続きする場合は、マイページにログインできるIDとパスワードがあれば基本的に手続きが可能です。一方、店舗窓口で手続きを行う場合は、本人確認書類や印鑑、預金通帳が必要になることがあります。
必要書類は金融機関によって異なるため、来店前にWEBサイトなどで確認しておくことをおすすめします。

ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)
金子賢司
投資信託の解約は、解約金がすぐに入金されるわけではなく、ファンドによっては1週間以上かかることもあります。急な出費に備える場合は、余裕を持ったスケジュールで手続きを進めることが大切です。