お客さまの課題解決に つながる新規事業を 生み出したい。

現在、私が所属する新規事業開発部では京都フィナンシャルグループの新事業領域を拡大するため、従来の銀行業務にとらわれない柔軟な発想で、新規事業の開発に取り組んでいます。そのなかで私は主に事業の企画・運営を担当。法人総合営業担当の時のようにお客さまのところへ訪問することはほとんどなく、社内での打ち合わせ、新事業の先行企業やコンサルティングファームなどへのヒアリング、資料作成といった業務を中心に行っています。
もともとこの部署に配属されることになったきっかけは、私が入行7年目の時、当行の持株会社体制移行するに伴う本部人財の公募にチャレンジしたことです。滋賀県の支店で新規融資先の開拓活動が面白かったこともあり、「新しいことにチャレンジしたい」という気持ちが強くなっていた時期でした。京都銀行には社内公募制度があり、自分のやりたい仕事に挑戦するチャンスがあります。手を挙げれば希望する部署やグループ会社で働くことも夢ではなく、自分のキャリアを自分で創っていくことができます。

私は小学２年生から大学４年生までサッカー部に所属し、部活動でたくさん地元の方々にお世話になってきました。そこで、就職活動をする際は「お世話になった方たちへの恩返しの意味も込めて、地元のためになる仕事がしたい」という思いを持ってスタート。地元である京都の企業を中心に探し、京都銀行の採用担当者とお話ししたときに「ここだ！」と感じるものがありました。京都銀行は地元企業を支援することで京都の活性化にも貢献しており、ここで働けば私も地元の方々へ何か力になれるのではないかと考えたのです。採用いただけるかどうかは不安でしたが、私の願いが通じ無事採用が決まった時は嬉しかったですね。
入行後はまず銀行の基礎業務を学び、２年目の12月より法人総合営業担当に。融資はもちろんのこと、ビジネスマッチングなどお客さまの課題解決のための提案にも力を入れました。また５年目に滋賀県の支店へ異動となった後は、京都以外でのシェアをアップするため、新規融資先の獲得に奔走しました。

これまでのキャリアで印象に残っているのは、滋賀県の支店に在籍していた時のことです。当時、事業承継に課題を抱えたあるお客さまがいらっしゃいました。そのお客さまは創業以来、当行とは別の金融機関をメインバンクにされていましたが、長年の取引のため関係性がやや希薄になっていたようでした。そんななか私がそのお客さまへの新規アプローチを重ねるうち、「事業承継はしたいけれど実現するには多くの障壁がある。しかもその障壁を取り除けないかとメインバンクにも相談しているが、なかなか前に進まない」という情報を入手しました。
そこで何とか解決策できないかと、支店内、本部、外部機関との連携で知恵を絞り、お客さまへの提案を続けました。結果、「こんなに親身になってくれる金融機関は初めてです。ありがとうございます」というお言葉をいただくことができたのです。最終的には障壁を取り除いて事業承継を進めることができ、融資の支援も行い、メインバンクとしてのポジションを確立することもできました。

銀行には必ず異動があり、今のお客さまをずっと担当し続けることはありません。自分がその支店にいる間に、いかに自分自身を覚えていただけるか、良い印象を持っていただけるか。限られた時間のなかでも信頼関係を築けるよう、私は「お客さまのことをよく知り、困っていることは何なのかを常に意識する」よう心がけていました。
もちろん若手の頃は、自分より年齢も地位も上の方たちとコミュニケーションを取るだけで苦労したことも。しかし自分が話してアピールするよりも、お客さまのことを知ろうと聞く姿勢を大切にすることで、少しずつ「ありがとう」と言っていただける機会が増えました。また、お客さまの困りごとを解決するなかで自分自身の知識や経験アップ、さまざまな人脈の構築など、大きな成長につながりました。ですから今後も「お客さまの課題解決のために全力を尽くす」という挑戦を続けていきたいと思います。