デジタルコネクトをテーマに
地域の企業の成長を支援する
ビジネスポータルサイトを開設。

イノベーション・デジタル戦略部

次長

本多 秀行

デジタル戦略を強化するため
新たな体制とインフラ構築を。

京都銀行では、デジタルの推進を重要な戦略と位置づけ、その一翼を担うイノベーション・デジタル戦略部を若手行員の中から希望者を公募し、設置。業界に先駆けてデジタル技術を活用した銀行業務・金融サービスの改革に取り組んでいます。まずは現状分析をするため、行内の全部署、グループ会社、取引先をヒアリングし、10年後の社会環境と銀行の在り方、当行の強み・弱みを明文化しました。その結果、これまでリアル(対面)で築いてきた地域ネットワークをデジタル技術により強固なつながりとし、「地域やお客さまの価値向上」と「銀行の持続的成長」を実現する「デジタルコネクト」というコンセプトを導き出したのです。

すべてのお客さまをデジタルで
つなげるデジタルコネクト構想。

「デジタルコネクト」とは、すべてのお客さまをデジタルでつなげること。銀行とお客さまだけでなく、お客さま同士のつながりを高め、情報提供・コミュニケーション・バンキングの3つの機能をもった法人向けポータルサイト構想を2020年1月にニュースリリース。その第一弾として同年6月に、全国の金融機関が連携して地域企業の成長を支援するプラットホーム『Big Advance(ビッグアドバンス)』の導入を発表しました。WEB会員は、全国規模でのビジネスマッチングや大手企業との新規事業の創出、ホームページ作成などが利用できる画期的サービスです。この初期段階の構想をカタチにするまでに最も労力を費やしました。

『Big Advance』サービス開始
会員数2000社を達成する快挙に。

リリース後の反響は想像以上でした。当時、全国の金融機関の提携数は20行前後でしたが、問い合わせが殺到して最終的には倍以上に急伸。その状況に手ごたえを感じる一方で、まだ、カタチになっていない『Big Advance』の魅力を伝えるため、各支店の営業担当者向けの勉強会に力を注きました。特にビジネスマッチングの需要が拡大するなか、全国の企業とつながり、仕入先や販路拡大、大手企業との新たな技術・ビジネスの創出などが可能で、ビジネスチャンスが広がることを強くアピール。コンテンツ自体の魅力はもちろんのこと、その熱意が営業担当者にも伝わり、3カ月間で会員企業は約2000社に上る快挙を達成したのです。

これから個人向けアプリも含め
さらに機能の充実を進めていく。

幸先のよいスタートに喜びつつも、半年後のポータルサイト開始時には一気にコンテンツが増えるため、息をつく間はありませんでした。特にお客さま目線に配慮したデザインにこだわり、見やすくて読みやすいのはもちろんのこと、マニュアルを見なくても簡単に操作ができるように工夫。さらに残高や入出金の照会サービスを行うバンキング機能は、情報漏えいを防ぐためにセキュリティを強化し、行内でもぎりぎりまで検証を繰り返して開設を迎えたのです。メンバー全員が歓喜に満ちあふれ、今後の個人向けアプリのリニューアルを含めた機能充実に向けて、さらに結束力を高めた瞬間でした。

成長できたこと

プロジェクトを進める際に、まずは基本的な情報やノウハウを調べ、自分の考えをコンパクトにまとめて企画案を作成します。その後、行内の専門部署や外部の専門家にヒアリングをしながら企画案の不足部分や方向性を修正していきました。企画の芯は残しつつも、複数の人の意見を取り入れていくと太い幹となり、プロジェクト自体の完成度が高まります。このプロセスを通じて、新たな視点や考え方に触れることができ、それらを結びつけて企画を策定するスキルを身につけることができました。