京銀クォータリー・サーベイ調査結果

第127回「京銀クォータリー・サーベイ」概要

2024年11月1日~11月15日

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京都企業の業況判断DI値(「良い」-「悪い」)は、全産業ベースで今回11月調査は前回8月調査から4ポイント悪化の▲18となりました。3四半期ぶりの悪化で、京都企業の景況感は回復傾向に一服感がみられる結果となりました。
製造業(▲16→▲25)は9ポイントの悪化で、けん引役の機械業種(▲15→▲24)は一般機械(▲18→▲31)、電気機械(▲9→▲13)、輸送機械(▲50→▲57)、精密機械(▲7→▲14)と4業種全てにおいて悪化したほか、金属製品(▲19→▲40)も悪化するなど、多くの業種で後退しました。非製造業(▲10→▲10)は横ばい推移で、小売業(▲5→▲31)、その他繊維卸(±0→▲29)で悪化した一方、建設業(▲5→+5)、サービス業(▲9→±0)で持ち直しました。
主要項目DIでは、製造業で受注・需要(▲18→▲23)が悪化し、売上高(▲19→▲25)、企業収益(▲22→▲26)ともに悪化しています。一方で、非製造業では受注・需要(▲15→▲11)が改善され、売上高(▲13→▲7)、企業収益(▲18→▲15)ともに改善しています。仕入価格(+58→+61)は高止まりをしている一方、販売価格(+21→+20)の一段の上昇は重い動きになっており、価格転嫁の動きが十分とは言えない状況が続いています。
先行き(3か月後)は▲15と3ポイントの改善を予想しています。
今回の調査では、機械業種を中心に受注・需要が大幅に悪化して製造業で回復の動きが足踏みしました。足もとでは半導体関連の需要が機能・分野によって強弱入り混じり全体的には安定感を欠くほか、国内消費者のマインド低下を気にする声も聞かれる中で一段の物価上昇が懸念されるなど不透明感の強い状況が続いています。
こうした状況を乗り越えて、京都経済が回復マインドに再び向かうかどうか注目されます。

第126回「京銀クォータリー・サーベイ」概要

2024年8月1日~8月15日

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京都企業の業況判断DI値(「良い」-「悪い」)は、全産業ベースで今回8月調査は前回5月調査から7ポイント改善の▲14となりました。2四半期連続で改善となり、京都企業の景況感は緩やかに回復していることを確認する結果となりました。
製造業(▲25→▲16)は9ポイントの改善で、金属製品(▲53→▲19)が大幅に改善したほか、けん引役の機械業種(▲25→▲15)は一般機械(▲19→▲18)、電気機械(▲22→▲9)、輸送機械(▲86→▲50)、精密機械(▲13→▲7)と4業種全てにおいて改善しました。非製造業(▲16→▲10)は6ポイントの改善で、機械器具卸(+22→±0)が後退し、不動産(±0→▲14)で悪化した一方、小売業(▲20→▲5)、建設(▲13→▲5)、運輸・倉庫業(▲43→▲21)で持ち直しました。
主要項目DIでは、受注・需要(▲23→▲16)が2四半期連続で改善したことにより、売上高(▲21→▲16)も2四半期連続で改善しました。仕入価格(+61→+58)、販売価格(+24→+21)ともにプラス幅がやや縮小しました。引き続き原材料価格の高騰が仕入価格に影響しているとの声も出ている一方、価格転嫁の動きは十分とは言えない状況が続いています。
先行き(3か月後)は▲11と3ポイントの改善を予想しています。
今回の調査では、機械業種の受注・需要の回復が全体をけん引し業況判断は2四半期連続で改善しました。足もとでは半導体関連の需要が好調で業況判断の回復につながっています。先行きは慢性的な人手不足や海外経済の動向、物価上昇の影響や為替動向等不透明感が強い状況が続いています。
こうした状況を乗り越えて、京都経済が今後も持続的な回復につながるか注目されます。

第125回「京銀クォータリー・サーベイ」概要

2024年5月1日~5月15日

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京都企業の業況判断DI値(「良い」-「悪い」)は、全産業ベースで今回5月調査は前回2月調査から2ポイント改善の▲21となりました。4四半期ぶりに改善となり、京都企業の景況感は減速に歯止めがかかる結果となりました。
製造業(▲30→▲25)は5ポイントの改善で、けん引役の機械業種(▲34→▲25)は輸送機械(▲71→▲86)が悪化した半面、一般機械(▲29→▲19)、電気機械(▲27→▲22)、精密機械(▲36→▲13)は改善しました。非製造業(▲15→▲16)は1ポイントの悪化で、サービス業(▲18→▲4)や機械器具卸(▲20→+22)で持ち直しがみられる一方、運輸・倉庫業(▲21→▲43)、その他卸(▲9→▲28)、小売業(▲11→▲20)で悪化しました。
主要項目DIでは、受注・需要(▲26→▲23)が改善されたことで売上高(▲25→▲21)、企業収益(▲21→▲19)ともに改善しました。仕入価格(+48→+61)は再び大幅な上昇に転じた一方、販売価格(+21→+24)は小幅な上昇にとどまっており、価格転嫁が追いついていない状況がうかがえます。
先行き(3か月後)は▲15と6ポイントの改善を予想しています。
今回の調査では、機械業種を中心に受注・需要の回復がみられたことで業況判断は4四半期ぶりに改善しました。足もとでは円安が一因となり仕入価格が再び上昇傾向を強めたため企業のコスト負担が増しているほか、慢性的な人手不足や海外経済の動向等、先行きは不透明感の強い状況が続いています。
こうした状況を乗り越え、京都経済が今回の改善を持続できるかどうか注目されます。

第124回「京銀クォータリー・サーベイ」概要

2024年2月1日~2月15日

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京都企業の業況判断DI値(「良い」-「悪い」)は、全産業ベースで今回2月調査は前回11月調査から5ポイント悪化の▲23となりました。3四半期連続の悪化となり回復傾向に減速感が強まる結果となりました。
製造業(▲23→▲30)は7ポイントの悪化で、けん引役の機械業種(▲26→▲34)は電気機械(▲31→▲27)や精密機械(▲38→▲36)が改善した半面、一般機械(▲11→▲29)、輸送機械(▲43→▲71)で悪化しました。非製造業(▲14→▲15)は1ポイントの悪化に踏みとどまり、和装繊維卸(▲60→▲83)やサービス業(±0→▲18)などが悪化した一方、不動産業(▲14→+7)や機械器具卸(▲40→▲20)は持ち直しました。
主要項目DIでは、受注・需要(▲24→▲26)が悪化し、売上高(▲20→▲25)も悪化しました。仕入価格(+53→+48)や販売価格(+22→+21)は、上昇傾向が緩やかに鈍化していますが、依然原材料高が様々な業種に影響を与えています。
先行き(3か月後)は▲14と9ポイントの改善を予想しています。
今回の調査では、能登半島地震や一部自動車メーカーの生産停止の影響を不安視する声が聞かれるなか、製造業を中心に受注・需要の後退が続いたことなどを背景に、業況判断は3四半期連続で悪化しました。受注・需要の回復見通しなどから先行きは改善の見込みですが、物価上昇の影響や人手不足、賃上げの問題、海外経済の減速懸念等を乗り越えて、京都経済が再び回復トレンドに向かうかどうかが注目されます。

第123回「京銀クォータリー・サーベイ」概要

2023年11月1日~11月15日

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京都企業の業況判断DI値(「良い」-「悪い」)は、全産業ベースで今回11月調査は前回8月調査から5ポイント悪化の▲18となりました。2四半期連続の悪化となり回復傾向に足踏みがみられる結果となりました。
製造業(▲20→▲23)は3ポイントの悪化で、けん引役の機械業種(▲22→▲26)は一般機械(▲25→▲11)が改善した半面、電気機械(▲8→▲31)や輸送機械 (▲29→▲43)で悪化しました。非製造業(▲5→▲14)は9ポイントの悪化で、観光シーズンで小売業(▲20→▲15)やサービス業(▲8→±0)では持ち直しがみられる一方、建設業(▲3→▲14)、不動産業(+14→▲14)、運輸・倉庫業(+17→▲23)などで悪化しました。
主要項目DIでは、受注・需要(▲18→▲24)が悪化し、売上高(▲15→▲20)も悪化しました。仕入価格(+62→+53)や販売価格(+23→+22)は、上昇傾向がいくぶん鈍化していますが、依然原材料高が様々な業種に影響を与えています。
先行き(3か月後)は▲15と3ポイントの改善を予想しています。
今回の調査は、受注・需要の後退が続いた一部業種が全体を押し下げ、製造業、非製造業ともに悪化する結果となりました。
足もとで消費マインド悪化が懸念される中で、観光客の回復持続による消費の下支えが期待される半面、人手不足の影響や、海外の軍事紛争に伴う資材不足やエネルギーを含めた物価高など、先行き不透明感の強い状況が続いています。

第122回「京銀クォータリー・サーベイ」概要

2023年8月1日~8月15日

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京都企業の業況判断DI値(「良い」-「悪い」)は、全産業ベースで今回8月調査は前回5月調査から4ポイント悪化の▲13となりました。前回大幅改善したことでコロナ禍以前の水準まで持ち直しましたが、今回は回復傾向に一服感が見られます。
製造業(▲16→▲20)は4ポイントの悪化、非製造業(▲3→▲5)は2ポイント悪化し、ともに2四半期ぶりの悪化となりました。けん引役の機械業種(▲15→▲22)は2四半期ぶりに悪化し、輸送機械(▲29→▲29)は横ばいで推移した一方、電気機械(+4→▲8)、一般機械(▲19→▲25)、精密機械(▲36→▲38)はマイナス幅が拡大しました。
主要項目DIでは、受注・需要(▲11→▲18)が悪化したことなどで、売上高(▲10→▲15)、企業収益(▲16→▲20)ともに悪化しました。仕入価格(+69→+62)や販売価格(+31→+23)は、上昇傾向が頭打ちとなっていますが、小売業やサービス業などでは仕入価格の上昇傾向は続いています。
先行き(3か月後)は▲10と3ポイントの改善を予想しています。
今回の調査は、足元の受注・需要の後退や仕入価格上昇の影響が幅広い業種に広がり、製造業、非製造業ともに回復が一服する結果となりました。
今後も人流回復や外国人観光客の増加に伴う消費拡大が期待される一方で、資材不足、エネルギーを含めた物価高、人手不足の影響、中国経済の下振れリスクなど、先行き不透明感の強い状況が続いています。

第121回「京銀クォータリー・サーベイ」概要

2023年5月1日~5月15日

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京都企業の業況判断DI値(「良い」-「悪い」)は、全産業ベースで今回5月調査は前回2月調査から13ポイント改善の▲9となりました。前回は10四半期ぶりに反落し一時足踏みしていましたが、今回の大幅改善で、3年半かけてコロナ禍前の水準(2019年11月調査▲12)まで持ち直しました。
製造業(▲29→▲16)は13ポイントの大幅改善で、けん引役の機械業種(▲25→▲15)は5四半期ぶりに大幅に改善しました。電気機械(+4→+4)は横ばいの一方で、一般機械(▲35→▲19)、輸送機械(▲50→▲29)、精密機械(▲46→▲36)はマイナス幅を大幅に縮小しました。非製造業(▲15→▲3)は12ポイントの大幅改善で、悪化は1業種にとどまりました。
主要項目DIでは、受注・需要(▲21→▲11)が大幅に回復したことで、売上高(▲24→▲10)、企業収益(▲27→▲16)ともに大幅改善となりました。仕入価格(+74→+69)が高水準で推移している一方で、価格転嫁の動きは十分とはいえず、販売価格(+29→+31)の一段の上昇は重い展開が続いています。
先行き(3か月後)は▲10と小幅ながら1ポイントの悪化を予想しています。
今回の調査は、インバウンドの回復や新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い人流が回復する中で観光関連などが回復したほか、製造業も機械業種中心に回復しました。足元では経済活動の正常化が進む一方で、世界経済の減速が懸念される中、人手不足や賃金動向を含めた雇用問題、更なる価格転嫁など経営課題は多く、京都経済の先行きは不透明な状況が続いています。

第120回「京銀クォータリー・サーベイ」概要

2023年2月1日〜2月15日

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京都企業の業況判断DI値(「良い」-「悪い」)は、全産業ベースで今回2月調査は前回11月調査から9ポイント悪化の▲22となりました。10四半期ぶりの反落となり、これまでの回復基調は足踏みする結果となりました。
製造業(▲20→▲29)は9ポイント悪化し、2四半期連続の続落となりました。機械業種(▲22→▲25)は、電気機械(▲8→+4)は持ち直したものの、一般機械(▲21→▲35)、精密機械(▲36→▲46)がマイナス幅を拡大しました。非製造業(▲7→▲15)は8ポイント悪化し、4四半期ぶりの後退となりました。機械器具卸(+25→+45)や小売業(▲29→▲13)が大幅改善したものの、食料品卸(▲17→▲43)や運輸・倉庫業(±0→▲36)が大幅悪化しました。
主要項目DIでは、受注・需要(▲10→▲21)が悪化する中、価格転嫁の動きは十分とはいえず、仕入価格(+80→+74)の上昇幅に対して、販売価格(+32→+29)は低位で推移しています。雇用(▲32→▲30)は人手不足が続き、資金繰り(+8→+6)は依然として落ち着いています。
先行き(3か月後)は▲18と小幅ながら改善見通しが示されました。
今回の調査は、前回に続いて人流が回復する中での実施となり、観光関連などは堅調に推移する一方で、製造業は部品や資材の不足・高騰の継続、エネルギー価格の上昇などの影響が続き、京都経済全体としてはこれまでの回復基調が一服しています。足元で世界経済の後退が懸念される中、一段の価格転嫁や雇用・賃金を含めた経営課題を乗り越え、再び回復基調へつなげられるのか、京都企業の動向は一段と注目されることとなります。

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