--中山商事の沿革をご紹介いただけますか。--
(中山社長)
弊社は、1948年に私の祖父が峰山(現在の京丹後)の地で個人創業したのが始まりで、カーバイト・石炭等や高圧ガス等の燃料事業を祖業としております。
以降、私の父も代表取締役となりましたが、当の私は当初、経営を引き継ぐつもりは無く、別の企業に就職しておりました。
ただ、その後に紆余曲折があって、当時私が29歳の年に父から経営のバトンを引き継ぎ、現在で18期目を迎えております

--中山商事は多角的に事業を展開されていますが、それぞれの経緯を教えていただけますでしょうか。--
(中山社長)
弊社の祖業である燃料事業に始まり、水道管や工場配管に関する事業(現在は卸売事業部に集約)など長年社会インフラを支えてきたことから、次の構想として時代の流れにあった事業が必要と感じ、土の中から家の中、家の中からテーブルの上と考え、「家庭のテーブル=食卓」に目を向けて食の事業を展開できないかと構想していました。
そういった背景に加えて、同級生にこの構想を話したことがきっかけで、飲食事業部を立ち上げ、京都市内に飲食店を構えることで丹後地域の魅力発信に努めております。
中核事業である卸売事業部とは一見、関連が無いようにも見えますが、飲食店内の内装、例えばお手洗いの空間に弊社が取扱う製品を採用するなど、ショールームとしての役割も担っており、多角的に事業を展開する弊社ならではの特徴かと捉えております。
常に時代に先駆けた事業展開を構想する中で、近年Well-beingの概念を知る機会がありました。弊社では、SDGsの取組を2017年頃には取り入れてきましたが、2030年以降を見据える必要があると考えていましたので、Well-beingの考え方は既に広がっていますが、今後は世の中のスタンダードになるであろうと考えたことで、事業として展開する運びとなりました。
--中山商事は、京都府内の他に兵庫県内にも拠点がございますが、従業員の労働環境の整備はどのように取り組まれていますか。--
(中山社長)
心身共に健康で働き続けることができる職場を目指しており、各拠点に安全衛生推進者はもちろんのこと、健康づくり担当者を任命するほか、全社を挙げてウォーキングイベントなどを実施することで、日常的に運動機会や意識づくりをおこなっております。その甲斐もあって「健康経営優良法人」の認定を2021年から6年続けて取得しています。
近年Well-being事業を展開したこともあって、自社での取組意義や従業員も意識して取り組んでくれていると感じています。
--売上高「100億宣言」を実施されていますが、達成に向けた具体的な取り組みなどを教えてください。--
(中山社長)
社内でAI活用を推進しています。
今まで感覚に頼ってきた部分(在庫管理や発注、販売実績の分析など)も多かったのですが、これからの時代「データでモノを語る」必要が更に増していくと捉えています。
そのため、データを読み解いて分析し、次の戦略を打ち出すためにAIには手助けしてもらいたいと思っており、また、売上高「100億円」達成に向けて会社の規模を大きくしていくためにも、属人的な感覚に頼るのではなく、現場での判断を統一していくことも必要と感じており、そういったことにも活用できたらと考えています。
--設定されたKPIにはどういった意図が込められているでしょうか。--
(中山社長)
社内でのAI関連の活用状況ですが、現在は全従業員がクラウド型のグループウェアや生成AIが利用できる環境を用意しています。そういった社内環境でもあり、従業員には積極的にAIを活用してもらいたい一方、AI活用にはリスクも潜んでいます。
そのため、AI活用に向けたリテラシーを向上させ、リスクについても正しく理解するために、今回KPIに設定した「ITパスポート」の取得を通して、従業員にはその理解や判断基準を養ってほしいと思っております。
--会社経営をするうえで、大切にしている考えをお聞かせください。--

(中山社長)
代表者として、「中山商事の未来に向けた“あるべき姿”を見定めて、そこにたどり着くための軌跡をしっかりと追っていく」ことが重要だと思っております。
変化の激しい時代でありますので、その時々で良い時・悪い時はありますが、大切なのはその平均値を取った時に“あるべき姿”に方向がきちんと向かっているのかを見定めて、都度軌道修正を行うことだと思っております。
--最後に、今後の展望や意気込みをお願いします。--
(中山社長)
弊社では現在、売上高「100億宣言」を行っていますが、30・50・100億円でそれぞれ壁があると言われています。
その壁を超えるために、常々従業員と施策を練っていますが、取引先との連携・協業、場合によっては新規事業をファブレスで実施するなど、ビジネスチャンスと判断した事業には積極的に取り組むことで、売上高「100億円」達成を目指します。