京都銀行の「美術研究支援制度」は、京都市立芸術大学の学生が制作された作品を毎年継続的に購入することによって制作者の美術研究費用を支援するもので、優れた芸術の創造・振興に寄与することを目的として2001年に創設いたしました。
購入作品をホームページ上でご紹介することによって多くの方々にご鑑賞いただき、文化・芸術振興の一助になればと願っております。
京都銀行の印象と重なり、舞楽の「貴徳」を描きました。
人に興味があります。人の肉体と感情。環境との関係について考え、環境からの刺激で変化する肉体、それによって変化するサイクルがリアルだと感じています。その中で全てが影響し合って動いて流れて、全ての定義や境界がないような状況を理想にしようと思いました。
この作品は中国の因習である纏足をモチーフにしました。纏足の背景には男性の支配欲、歪んだ美しさ、女性の凄まじい苦痛と怨念があると思います。それを現在の美的価値観と融合させて今日における纏足を制作しました。
ある視点を記録しながらイメージを更新している。記憶が薄れていく中で残った残像のように、自分の目を通して見た画像は頭の中で書き換えられていく。そうした自分が捉えた世界の痕跡を描いている。
作品に意図的にエラーを取り入れる事によってイメージが崩れ、モチーフが本来の物とは変わってゆき新しい意味を持っていく事に興味を持ち制作しています。
人は衣服を纏って生きている。衣服は世の中と自己を繋ぐメディアの様な役割をしており、衣服を纏うことで一人の人間になる。衣服を必要としない動物は厚い皮膚で身体を守り生きている。人間がもしこのような皮膚を持っていたとするなら衣服は存在したのだろうか。
江戸時代に作られた『色絵五艘船文独楽形鉢』に、自分的要素を取り込んだオリジナルの作品を作ろうと考え、制作した。本物の絵柄を手本とし、8人の南蛮人を自分の成長過程に、五艘の船を日常の移動手段である自転車にするなど、絵柄の要所要所を自分に関する事柄に置き換えて描いた。