美術研究支援制度:2022年度

京都銀行の「美術研究支援制度」は、京都市立芸術大学の学生が制作された作品を毎年継続的に購入することによって制作者の美術研究費用を支援するもので、優れた芸術の創造・振興に寄与することを目的として2001年に創設いたしました。
購入作品をホームページ上でご紹介することによって多くの方々にご鑑賞いただき、文化・芸術振興の一助になればと願っております。

  • 個々の作品についてのお問い合わせにはお答えいたしかねますのでご容赦願います。

購入作品のご紹介

2022年度購入作品(制作者の敬称略)

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堀 花圭 日本画 60.6cm×72.7cm

人の所作や状態が変化し続ける現象をモチーフに、岩絵具の扱い方や画面構成を手がかりにして新たな日本画表現を模索し続けてきた。試行錯誤の中で生まれる新しい表現と自身のプリミティブな感覚のバランスを探っている。

素材:紙本着色

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伊智 万莉奈 日本画 60.7×72.7cm

植物のかげをモチーフに制作しました。それらを描くことを通して、余白がつくり出す絵画表現の可能性を発見していきたいと考えています。

素材:麻紙、水干絵具、岩絵具、棒絵具

眠るまで夢を聞いてくれた

中原 実香 油画 91cm×72.7cm

民話「蛇婿入り」から着想を得て、そこに作者自身の土着的な背景や思春期の少女の不安を繋ぐ。伝承されていく中で物語から抜け落ちた登場人物の関係や感情に思いを馳せ、新たに独自の物語を創作し絵画に表現する。

素材:キャンバスに油彩

德永 葵 油画 100cm×80.3cm

漫画のような単純化されたキャラクターと油彩で描かれた写実的な日常、異なるふたつの表現が交錯する世界を描いています。

素材:キャンバスに油彩、ペン

生活の層 2

辻󠄀 彩菜 版画 109cm×83cm

素材が多様な洗濯物が同じ大きさに畳まれ、積まれ、一つの塊となっている様子に美しさと奇妙さを感じています。塊を構成する服一着一着を木版をはじめとする様々な版画技法を用いて表現しています。

素材:油性木版、コラグラフ、ステンシル、鳥の子紙

自画像

柴田 若奈 版画 99cm×74.5cm

透明な塩ビ板に無色のメディウムで絵を描き、それを版にしています。描画中のイメージは見えませんが、画面の質感の違いを元に、完成図を予想して描いています。
鏡に映った自分の像は左右反転しており、実際の姿を見ることはできません。見ることができないという点に、この技法との共通性を感じます。

素材:和紙、インク

漆鏡「蜻蛉」

小峰 花香 漆工 30cm×30cm×1.5cm

銅鏡をモチーフとした漆の鏡を制作しました。「勝ち虫」という意味を持つトンボを模様として取り入れ、「勝利」を祈願する儀式の際に使われる鏡といったイメージを作品に込めています。

素材:漆、金箔、銀粉、鮑貝、白蝶貝

EXCAVATION Ⅱ

堀切 美希 染織 56.8cm×47.6cm×13.3cm

生命の活動の痕跡を手がかりに自身の思考や編み地の発掘を通して、脆弱な側面に浮かび上がる蠢くエネルギーを生み出すことを目指している。

素材:ウール糸

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